クリフウセンタケ爆生

    クリフウセンタケが一つの場所で優に100本以上は出ていた。ものすごい数のクリフウセンタケの群生という話はよく聞かれるものだから、これは「ごくフツウの風景」ではあるのだろうが、やはり100枚超えの群生は圧巻だった。それにしても、クリフウセンタケは美味しいキノコだ。これまでは「炊き込みご飯」という無難なメニューしか試してこなかったのだが、ソテーしただけでもクセなく旨い。食菌としては、かなり上位に入る印象だ。


    2015/9/20 (山梨県)


    2015/9/20 (山梨県)

    針葉樹林内のクリフウセンタケ

    以前にも書いたが、富士山の針葉樹林を歩いていると時々クリフウセンタケが見つかる。しかし、周りを見渡しても広葉樹が見あたらずに、首をかしげてしまうことがある。通称クリフウセンタケ、正式名ニセアブラシメジは、オレンジにも近い明るい褐色のカサと、クモの巣状の膜が特徴だ。採ったクリフウセンタケを鼻に近づけると、ツガタケなどにも通じるような甘い香りがする。まとまって生えていることが多く、とても「キノコらしい」菌である。その美味しさは、保証付き。


    2011/9/22 (富士山)


    2011/9/22 (富士山)

    クリフウセンタケの正しい生え方

    クリフウセンタケニセアブラシメジ)の凄い群生というのも話にはよく聞くが、今回、広葉樹林の中で初めて出会うことができた。数えてみたところ、一カ所で合計90個のクリフウセンタケが姿を現していた。このキノコは食材としても好きなので喜んで収穫させていただいたが、もともとヌメリ系のキノコは処理が大変なので、この数になるとかなり骨の折れる作業となってしまった。


    2010/10/14 (山梨県) ※斜面の上の方から群生が続いているのがおわかりいただけるだろうか。


    2010/10/14 (山梨県)

    正式名よりも通称が流通しているキノコ

    このキノコは、正式名をニセアブラシメジという。その名前だけを聞くと二級クラスのキノコというイメージが強くなるが、実際には各地で親しまれている一級の食菌。通称は、クリフウセンタケ。図鑑などでも敢えてこの通称を採用している場合も多い。柄からカサ裏を覆うクモの巣状の綿毛の量が多く、成菌になってからも柄の上部に貼りついて褐色のムラとなっている。濡れている時にはかなりの粘性を示し、ちょうどオオツガタケの色を少し薄めて小型にしたような見映えだ。フウセンタケの仲間としては、柄の基部がそれほどには膨らまずに細長く、屈曲したものも多く見られる。
    このキノコは広葉樹林に発生し、時には100本単位で群生することもあるらしい。広葉樹の少ない富士山の上の方ではあまり見ることがないのだが、このポイントには10本ほどが集まっていた。それにしても、周りは広葉樹は皆無という環境で、どの樹と関係を持っているのかがわからない。
    フウセンタケの仲間の中ではクセが少なく、どんな料理にも向くという。フウセンタケ科特有の匂いが苦手な私でも、このキノコは喜んで持ち帰る。


    2010/9/24 (富士山)


    2010/9/24 (富士山)


    幼菌の時にはカサの裏がクモの巣状の綿毛で覆われ、成菌になると柄に貼りつく。
    Eat-a Fungi.
    東京在住。キノコ中級者。いちばん好きなキノコはチャナメツムタケ。自由業。

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    *このブログ中でのキノコの同定には間違いがある可能性もあります。天然キノコを食される場合にはご自身の責任においてご判断ください。 *福島第一原子力発電所事故の影響により富士山をはじめとする各地で天然キノコの採取に対する自粛の要請が自治体から出されています。このサイトは皆さまに各地での天然キノコ採取を薦める主旨のものではありません。くれぐれも、各自、自己責任でのご判断を願います。