2年ぶりに女王様に会いにいった

    2年ぶりにキヌガサタケの発生を見にいった。そろそろ梅雨が明けるかなという蒸し暑い日。早朝には頭を出したまま成長を躊躇していたキヌガサタケも、朝日を浴びて気温が上がっていくとグイグイと伸びていく。頭だけを出している時には大してニオイもないのだが、柄を伸ばしはじめると辺り一面がドブ川くさくなるくらいにニオイをまき散らしはじめる。ニオイは頭のグレバから出てるのだから柄の成長には関係なさそうなのだが、なぜなのだろう?成熟度の問題だろうか?見ている目の前で2時間ほどで成長しきってしまうのだから、その間に「成熟」するということか?謎である。
    成菌の柄とレース状のスカートを持ち帰り、半日、流水にさらしてニオイ抜き。生姜を効かせた中華スープの具にすれば、ありがたや、珍味にして美味なり。


    2012/7/16 (東京郊外)

    梅雨明け後の端境期

    東京は梅雨が明けて連日猛暑となっているが、キノコ師にとってはこの時期が最も行動に困る季節ではないだろうか。二、三日前までは山の中を賑わせていたキノコたちも一気に姿を消してしまう。あとは、夕立や台風など、恵みの雨を待つしかない。富士山あたりに行けば、まだ森の中に湿気は残っているかもしれない。今週は、今シーズンもお世話になる富士山に挨拶がてら、須走5合目付近の原生林を歩いてこようか。
    写真は、昨日、キヌガサタケのマントの中から梅雨明け後の竹林上空を眺めたもの。この手の「イメージ写真」はなるべく載せないようにと考えているのだが、皆さまへの暑中見舞い代わりに。


    2010/7/19 (東京郊外)

    華麗でクサい女王様

    これが「キノコの女王」と呼ばれるキヌガサタケだ。梅雨明け直後の竹林で初めて出会えた。早朝、ぶよぶよした卵(幼菌)から首を覗かせた状態のままなかなか成長しなかったが、陽が当たりはじめるとニョキニョキと首を伸ばし、レース状のスカートを開いていった。トータルで1時間半強。とても速い成長速度だ。
    観察したのは竹林の下にある崖状の場所で、水平状態に伸びていくものが多かった。7本ほどのキヌガサタケが姿を見せていたが、中には成長した自分の重みで、すっぽりとツボ(卵の殻)から抜けて地面に落ちてしまうものも。頭の部分の緑黒色の粘液はグレバといい、非常にクサい。ひどく汚れたドブ川のような臭いといえばいいだろうか。この臭いにつられてハエなどの虫が集まり、その虫たちに胞子を運んでもらうという仕組みだ。出はじめの時には鼻を近づけてもあまり臭わなかったのだが、成長が進んでいくうち、辺り一面に悪臭が漂いはじめた。グレバの部分を外して数本採取したキヌガサタケでさえも、帰り道、クルマの中に異臭を充満させ、窓を開けないではいられない状態になった。
    海燕の巣、フカヒレとともに、中華料理のスープの三大高級食材とされる。グレバ部分を外し、湯がいてから何度も水にさらして中華スープにしてみたが、なるほど不思議な食感だ。柄は粗いスポンジ様の見映えだが、湯がいた後でも奥にシャキッと感がちゃんと残っている。周囲はかすかにヌルッと感。スカートの部分も同様だが、肉が薄い分、シャキッと感はわずかに感じるのみ。レースの網目がスープをふんだんにまとい、ジュルッという感じだ。丁寧に水にさらしたからか、臭い、味ともにまったくクセはない。湯がいてから、わさび醤油で食うのも美味いらしい。
    このレースのスカートがない状態のスッポンタケというキノコがある。そのネーミングといい、その形といい、すぐさま男性の象徴を思い浮かばせるキノコだが、女王たるキヌガサタケも、崖から水平に伸びてくる姿を捉えたら非常にエロティックな連続写真になってしまった。


    2010/7/17 (東京郊外)


    この個体では7:20から9:00までの1時間40分ほどで開ききった


    女王様がまもなく中から姿を現しそうな卵状の幼菌
    Eat-a Fungi.
    東京在住。キノコ中級者。いちばん好きなキノコはチャナメツムタケ。自由業。

    Eat-a Fungi

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    *このブログ中でのキノコの同定には間違いがある可能性もあります。天然キノコを食される場合にはご自身の責任においてご判断ください。 *福島第一原子力発電所事故の影響により富士山をはじめとする各地で天然キノコの採取に対する自粛の要請が自治体から出されています。このサイトは皆さまに各地での天然キノコ採取を薦める主旨のものではありません。くれぐれも、各自、自己責任でのご判断を願います。