漢方好きなら

     キノコの分類でタコウキン科という大きなグループがある。漢字にすると多孔菌。傘の裏がヒダ等ではなく、目に見えないような微細な穴の開いた構造だからか。昔はサルノコシカケ科と呼ばれていたらしい。よく朽ち木や古木などに生えていて、形は皿状、コブ状、鱗状などで、ものすごく大きかったり、ものすごい数で群生していたりする。古くなると質感も木と一体化したような地味なものになり、バサバサになったり粉をふくなど、一般の人たちからは気味悪がられる対象だ。しかし、出はじめの幼菌の時には、形状の面白さも手伝って、意外と美しいものが多い。写真の菌は、朽ち木が置かれた横の地面から出ていた。地中に埋まっている木材から出ているのだろうか。地上生だとしたら、ボタンイボタケの仲間?詳しい種類は、私にはわからない(詳しい方がいらっしゃったらご教授ください)。
     柔らかい幼菌のうちは食の対象とされるマスタケアイカワタケや、良い出汁が出るらしいアシグロタケ、そして日本の3大美味菌に入るマイタケという大スターなどがいるものの、基本的にこの種類のキノコは硬くて食べるのには適さないものが多い。ただし、漢方薬として煎じて飲まれている種類は少なくないので、そちらの世界に詳しくなればもっと興味もわくのだろうが、食菌狙いの私ら素人からするとやはり近づきがたいグループだ。「虫好き」の世界では「蛾」に興味がわき出すと「マニア」の域に入ると聞いたことがあるが、それに似た世界という気がする。


    2010/6/9 (東京郊外)

    梅雨待ちキノコ待ち

     通常、キノコの発生、成長には降雨による水分が必要だ。ここのところ晴天が続いていたので、森の中には乾燥でひび割れてしまったキノコが見られた。写真は、キレイに中心から3等分に割れていたザラエノハラタケと思われるキノコ。
     キノコに興味を持つまでの私は「秋」に興味がなかった。それが今では、秋が終わるとすでに次の年の秋を待ちわびるほどになっている。同様に、「雨」に対しては、以前は興味がないどころか強い嫌悪感をさえ抱いていたのに、今では雨が降るのを心待ちにしている自分がよくいる。
     今年は梅雨入りが平年より遅れているらしい。関東地方の入梅は来週月曜日あたりのようだ。深夜から朝にかけて中継されるW杯がネックにはなるが、来週以降は近場を中心に森の中に足を運ぶ機会が増えそうだ。


    2010/6/5 (東京郊外)

    禁酒のためのキノコ

     キララタケ。キララとは鉱物の中に含まれる成分である雲母の古称。幼菌の時に傘や枝にキラキラとした細かい鱗片が付着していることから付けられた名前。傘の大きさが1~2cmの小さなキノコだ。近所の大学の構内に置かれていた朽ち木から出ていた。キララタケヒトヨタケというキノコの仲間で、成菌になると黒くなって、すぐに溶けて消えてしまう。一夜で姿を消してしまうから「一夜茸」という儚い名前が付いている。キララタケヒトヨタケも、とても日本的な美しい名前だと思う。
     このキララタケ、幼菌のうちは食べられるらしい。ただし、酒と一緒に食すと悪酔いするというタイプ。これは、人体の中にあるアルコール分解のための酵素の作用を阻害するからだとか。他にも本家ヒトヨタケホテイシメジなど、キノコにはおなじような作用をするものが知られている。ホテイシメジなどは富士山でいくらでも採れるのだが、私は食したことがない。なぜなら、食べる時に酒を飲まなければいいだけでなく、その前後1週間はアルコールを断たないと悪酔いするというからだ。1週間も前に食べたその手のキノコのことを忘れてつい酒を飲んでしまう、なんてことはざらにありそうである。症状は、普段酒に強い人でも、ビール一杯で足の裏まで真っ赤になって倒れるという具合。これは、私の知人の体験談だ。この作用を、アル中患者の禁酒のために利用するなんてことはできないのだろうか。


    2010/5/25 (東京郊外)
    Eat-a Fungi.
    東京在住。キノコ中級者。いちばん好きなキノコはチャナメツムタケ。自由業。

    Eat-a Fungi

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    *このブログ中でのキノコの同定には間違いがある可能性もあります。天然キノコを食される場合にはご自身の責任においてご判断ください。 *福島第一原子力発電所事故の影響により富士山をはじめとする各地で天然キノコの採取に対する自粛の要請が自治体から出されています。このサイトは皆さまに各地での天然キノコ採取を薦める主旨のものではありません。くれぐれも、各自、自己責任でのご判断を願います。