森は晩秋モード

    富士山の1合目あたり。もう主役は、ここに挙げたキノコたちに代わりつつある。チャナメツムタケシモフリシメジ。どちらも優秀な食菌。チャナメも出始めたばかりという感じだったので、「爆発」状態に入るのは来週末あたりという印象だ。今年は10月に入っても暑い日が続いていたが、富士山は今日、やっと初冠雪が観測されたそうだ。通年よりも19日遅れ。自分は今シーズン、ここで「納籠」ということに。今年も、存分に遊ばせてくれた山と森に感謝だ。

    chanametsumutake5

    2013/10/19 (富士山)


    2013/10/19 (富士山)

    菊の花弁のような

    花弁とは、いわゆる花びらのことだ。この形からすると、菊の花びらだろうか。カベンタケ。このキノコが標高の低いあたりに姿を見せはじめると、もうシーズンも終盤という印象だ。私たちは、鍋などの色合いづけに散らして食べたりする。
    見た目がそっくりのカベンタケモドキがあるそうだ。カベンタケが担子菌で、カベンタケモドキは子嚢菌。写真で見る限りは、見た目の違いはない。顕微鏡で見ない限りは判別できないようだ。富士山に発生するものは子嚢菌がほとんどらしく、ということは、ここにアップした写真の菌も恐らくはカベンタケモドキなのであろう。ただし、自分の場合は顕微鏡の世界には入っていかないので、このブログではカベンタケとしてまとめておく。


    2013/10/19 (富士山)


    2013/10/19 (富士山)

    ツバササクレシメジか?

    カラマツ林とアカマツ林の境目あたりに現れた見慣れぬキノコ。10本近くで散生していた。乾燥気味ではあるが、全体的に灰褐色で、カサには鱗片が並び、柄の下部には段だら模様がついており、カサの縁が内側に巻き気味。けっこうハッキリした特徴があるのに、自分の頭の中には情報がインプットされていないキノコだ。
    家に帰ってきてからいろいろな図鑑を調べているうちに「近い」と思われたのが『東北きのこ図鑑』(家の光協会刊)に出ていたツバササクレシメジ(Tricholoma cingulatum)。この名前でさらにネット上の情報を検索してみると「10月中旬〜11月。青森や北海道でにヤナギ属の樹下に発生」「珍キノコ。富山県内でも発見」などの記事が出てくる。1998年?に登録された日本産新種のようだ。先述の図鑑には柄は中空との記述があるが、それ以外についてはほぼ当てはまる。ボケ気味の写真もあるが、参考のためにアレコレとアップしておいた。


    2013/10/14 (富士山)


    2013/10/14 (富士山)


    ※柄は中実に見える。根元は膨らみ気味


    ※柄の段だら模様とヒダの様子

    白いヤギタケ

    アカマツ林の中で「白いカサ、柄は中実、ヒダは疎」というキノコを見つけて、はじめは同定できなかったのだが、その後すぐに典型的なヤギタケを見つけて理解できた。黒いキノコというイメージの強いヤギタケだが、地元の人に聞いてみると、生える場所によっては白っぽくもなるそうだ。最下段の写真は、通常のヤギタケと白い個体を比較したもの。さしずめ、白ヤギと黒ヤギといったところ。白いヤギタケの場合、カサだけでなく柄の色も白かった。あのクロカワにも「シロット」と呼ばれる白い個体があったり、シロヌメリイグチを「クロヌメリイグチ」と呼ぶ地域があったりと、キノコの色における「黒」と「白」は背中合わせだ。黒、灰色、褐色、白と、ヤギタケの色の変異も幅広い。


    2013/10/13 (富士山)


    2013/10/13 (富士山) ※これは褐色タイプ


    ※左が「白いヤギタケ

    カブラ状の根元とはこういうこと

    シロオニタケの仲間は、まだ夏の頃から里山でよく見かけるが、富士山で見たのは初めてだった。珍しいなと思って斜め上から写真に撮ってみると、根元が異様に膨らんでいるのが見て取れた。「ごめんよ」と謝りつつ引っこ抜かせてもらうと、根元が「カブラ状」になっている。これはタマシロオニタケだろう。通常のシロオニタケも根元は膨らんでいるが、柄が下端に近づくにつれてなだらかに太さを増していくものだ(いわゆる「こん棒状」という形)。この個体では、細い柄の根元に「球」が取って付けたように存在している。
    タマシロオニタケの説明としては、日本と北アメリカ東部でだけ確認されているという「飛び地」の話がよく出てくる。まだ確かめてみる気はないが、猛毒菌だそうである。


    2013/10/13 (富士山)


    ※真横から見たところ


    ※カブラ状の根元

    豊作にして良作

    さて、本家のマツタケである。私個人の「収獲」についてしか言及できないので他の世間様がどうだかは分からないが、富士山のアカマツ林のマツタケは「豊作」と言えるのではないだろうか。しかも、サイズの大きい個体が多い。そして、その味は「いつもよりも甘い」というのが、うちの家族も含めた上での見解だ。上段、中断の写真の個体は、ともに全長20cmほどの良菌。


    2013/10/12 (富士山)


    2013/10/12 (富士山)


    2013/10/13 (富士山)

    Mのモドキ

    マツタケを探しに入ったアカマツ林で、目に飛び込んできたマツタケモドキ。確かに鱗片の目立つカサがマツタケを思わせないこともないが、それほど本家と似ているわけではない。同じような環境に出るので、マツタケ探しで気負った眼には誤認させることが多いという意味だろう。この個体で全長10cm弱。マツタケ臭は当然ないが、柄も中実で、けっこうシッカリした感じのキノコだ。マツタケノオバサン、オバマツタケの異名を取る。そう言われてみれば「オバさん」ぽい?


    2013/10/12 (富士山)


    ※カサにへばりつく感じの鱗片


    ※柄の先端が急激に細まる
    Eat-a Fungi.
    東京在住。キノコ中級者。いちばん好きなキノコはチャナメツムタケ。自由業。

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    *このブログ中でのキノコの同定には間違いがある可能性もあります。天然キノコを食される場合にはご自身の責任においてご判断ください。 *福島第一原子力発電所事故の影響により富士山をはじめとする各地で天然キノコの採取に対する自粛の要請が自治体から出されています。このサイトは皆さまに各地での天然キノコ採取を薦める主旨のものではありません。くれぐれも、各自、自己責任でのご判断を願います。