秋も曙

    ブナ林の中で白い姿が輝いていた。アケボノサクラシメジ。カサの中心部周辺に、ほんのりと赤みが差している。この感じが「あけぼの」の由来だろう。以前にもアップしてたよなあと思い、適当な写真しか撮らなかったが、前にアップしてたのはフキサクラシメジだった。もう少しちゃんと撮影すればよかった・・・。フキサクラシメジが針葉樹林に出るのに対して、アケボノサクラシメジはブナ林特有のキノコだ。ヒダと柄の境目が線を引いたようにくっきりとしているのは、サクラシメジ類共通の特徴だろう。


    2014/9/27 (富士山)


    2014/9/27 (富士山)


    サクラシメジ類に特徴的な柄とヒダの境界線

    中心生のツキヨタケ

    上段の写真に写っている、倒木から生えるキノコ。まるでカヤタケのような見ばえだが、これはツキヨタケだ。普通、ツキヨタケは偏心生(ヒラタケ型)であるが、これは、ど真ん中の中心生だった。
    最近、ヒラタケと誤ってツキヨタケを販売してしまった事件があったが、ツキヨタケのチェックポイントである「根元の黒いシミ」は、中心生であっても、もちろん存在している。


    2014/9/27 (富士山)


    ※キレイな中心生


    ※柄の断面にちゃんと黒いシミが見える。左は偏心生の個体

    春先にはヌケオチるのか?

    マイタケを採りに入った山で、ブナの木に付いていた。エゾハリタケだと思う。一見、ブナハリタケのように見えるが、それぞれの「個体」が癒着して一つの塊状となっている。木に張りついたまま冬を越し、雪の重みで抜け落ちたモノを味噌漬けなどにして食すという。別名ヌケオチ。
    幾重にも重なって半球状になったエゾハリタケの写真を図鑑などで見かけるが、この個体は、ここからさらに巨大化するのだろうか?


    2014/9/26 (山梨県)


    ※カサの裏はブナハリタケ同様に「針」状だ

    毎年出る樹と数年おきに出る樹と

    よく、マイタケマツタケの発生状況について「あの樹には3年ごとに出る」「この樹には久しぶりに発生した」というような話を聞くが、あれは真実なのだろうか?ここに挙げた写真のマイタケが付いている樹(コナラ?)は、毎年コンスタントに恵みを与えてくれる。あまり人が気づかないようなところにある樹だから、私などでも毎年収穫することができるのだと思っている。毎年キノコが発生する樹もあれば、数年おきの樹もあるという指摘が事実であるとしたら、その生物学的?な理由は何なのだろう。マイタケマツタケといった競争の激しいキノコの話だけに、「去年は発生しなかった」というのは、単に、「去年は他の人に採られてしまった」ということではないのだろうか?


    2014/9/26 (山梨県)


    2014/9/26 (山梨県)

    残念ながら黄色のみ

    黄色いとんがり帽子の突端がイボ状に出っぱるからキイボカサタケ。森の中でよく見かける菌であるが、こいつを取り上げるにあたっては、ある「企み」がずっと念頭にあった。このキノコの近縁種にアカイボカサタケソライロタケという菌がある。キイボカサタケの色を、それぞれ赤と空色(青)にしたようなキノコだ。そう、3つ揃えば「信号カラー」というわけ。3色のキノコを並べてアップして「信号みたいでしょ」などと書こうと思ってはいたものの、赤と青はいまだに見たことがない。シビレを切らして黄色だけをアップしよう。
    こんな華奢な菌なのに、そこそこの「毒キノコ」扱いのようだ。7年ほど前に、このキノコを食べた86歳のお婆さんが死亡している。まあ、被害者の年齢を考えると、必ずしも「致死性の毒キノコ」とは言えない気もするが。ちなみにシロイボカサタケという白い近縁種も存在する。


    2014/9/11 (山梨県)


    2014/9/11 (山梨県)

    キイロスッポンタケかヒメスッポンタケか

    マイタケ狙いの広葉樹の斜面にて。朽ちた倒木から生えていて、まわりには悪臭が漂っていた。見た瞬間に、単純に「お、キイロスッポンタケだ」と思ったのだが、帰ってきてから調べてみると、似た菌としてヒメスッポンタケが挙がっていた。柄の組織が1層か2〜3層かという違いがあるようだが、そんな知識がなかったもので、適当な写真しか撮っていない。そこそこ珍しい菌のようだし・・・。勉強が足らんですな。
    キイロスッポンタケが「傘の縁部では編目が次第に縦すじの隆起となる」のに対し、ヒメスッポンタケは「傘の縁部も網目状である」との記述もある。この点については後者に当たるようだ。写真に写っている柄の折れた個体の内部は2層に見えないこともないが、ここではヒメスッポンタケとしておく。


    2014/9/11 (山梨県)


    2014/9/11 (山梨県)


    2014/9/11 (山梨県)

    豆マイタケ

    今日の時点で、マイタケは小さな株しか見られなかった。発生が遅れてるのか、もう採られてしまったのか。写真の個体はサワリか。もう少し待てば大きくなるが・・・と思いつつも、ありがたくいただいて帰った。もう一つマメ状態の個体があったが、そちらは採らずにおいた。(ブレブレ写真ご勘弁)


    2014/9/11 (山梨県)
    Eat-a Fungi.
    東京在住。キノコ中級者。いちばん好きなキノコはチャナメツムタケ。自由業。

    Eat-a Fungi

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    *このブログ中でのキノコの同定には間違いがある可能性もあります。天然キノコを食される場合にはご自身の責任においてご判断ください。 *福島第一原子力発電所事故の影響により富士山をはじめとする各地で天然キノコの採取に対する自粛の要請が自治体から出されています。このサイトは皆さまに各地での天然キノコ採取を薦める主旨のものではありません。くれぐれも、各自、自己責任でのご判断を願います。