エノキの生える木、生えない木

    広葉樹の山の渓谷沿いを歩いてエノキタケを探してきた。以前はエノキタケの発生が見られた倒木や立ち枯れ木でも、数年でまったく生えなくなる。そのリミットは3〜4年だろうか。エノキタケは朽ち木の中でも、まだ樹皮が残っているような比較的若いものに出てくることが多いと思う。


    2016/11/10 (山梨県)


    2016/11/10 (山梨県)

    ハート型の死者の指

    広葉樹の森の中の倒木に出ていた。マメザヤタケ。英語ではDead Man's Fingers「死者の指」と呼ばれるらしい。すりこぎ型のものが基本のようだが、形のバリエーションに富んでいて、野球のミットのようになるものもある。上の写真の個体はまるでハート型だ。表面は堅く、倒木にしっかりと付いていた。


    2016/11/10 (山梨県)


    2016/11/10 (山梨県)

    三井紅絹裏擬

    赤松林の中にたくさん発生していました。ミイノモミウラモドキ。早春と晩秋に出るキノコだそうです。キイボカサタケを焦げ茶色に塗ってちょいと大型にしてヌメリを加えたようなキノコ。ちゃんとてっぺんにイボが付いています。漢字表記だと三井紅絹裏擬。「紅絹」と書いて「モミ」と読むのですが、これは着物の裏地や襦袢に使っていた赤い布地のことらしいです。このキノコのカサの裏が薄紅色だからなのでしょうね。では、三井は何だろう?人の名前か?


    2016/11/3 (富士山)


    2016/11/3 (富士山)


    ※薄紅色のヒダ

    見てくれどおりの名前

    なんだこのジャガイモのようなのは?その通り。ジャガイモタケです。最近の研究によると、これでイグチ科のキノコらしい。以前は切断面が紫変するものはクラマノジャガイモタケという別種とされていたこともあるようだが、いまはジャガイモタケに統一されているようです。切断面からはヨードホルム臭がするというが、嗅いでないのでどんな臭いかわかりません。悪しからず。


    2016/10/28 (富士山)


    ※切った断面は薄紫になった

    見くびっていた有名菌

    「草地や路傍に生える」「汗の臭いやアンモニア臭がする」「処理を間違えると中毒する」こんな評判ばかりを聞いていたので、悪いイメージしか抱いていなかった。そのため、以前に古い個体を見かけたことはあったものの、積極的に出会いを求めることもなく過ごしてきた感じだ。コガネタケエノキタケの発生を確かめようと森林公園のようなところを彷徨っていて、たまたまキレイな個体に出会うことができた。
    恐れ入りました。素晴らしい食菌だと思います。草地に生えていた若い菌を数本採取して、おなじみのキナコ状の粉を洗い流し、カサの裏の膜から連なる「柄の表面を覆う膜」をこそぎ落としてから湯がき、調理した。お薦めのレシピとして通常は「フライや天ぷら」がまずは出てくる。このこともコガネタケのバッドイメージへの布石になっていたか。つまり「フライや天ぷらでしか食べられない癖の強いキノコ」という解釈につながってしまったわけだ。今回のレシピはシンプルに「ソテー」にしてみた。サラダ油で炒めているうちから干しエビのような香りが漂う。焦げ目がつくまで炒め、味付けは塩のみ。ひとくち食べてみて、そのイカの一夜干しのような味わいに驚いた。歯ごたえはパリッとして心地よい。美味いじゃないですか!まあ、人によって好き嫌いは分かれるらしいが・・・。
    アップしたのは夕暮れの中で撮った写真を無理に明るくしたものなのでボヤッと薄暗くなってしまったが、これは積極的に採りたいキノコですねえ。食べ過ぎると当たるようですから、注意しつつ。


    2016/11/3 (山梨県)


    2016/11/3 (山梨県)


    2016/11/3 (山梨県) ※周囲には抜かれてうち捨てられた成菌があった

    11月のマツタケ

    普通のシーズンでも11月になれば「もうマツタケも終わりか・・・」と、ターゲットを晩秋のキノコへと変えるものだ。今年は記録的な長雨やその後の暑さつづきなどで不作気味だったからか、マツタケが期待できる赤松林の周辺にはキノコ採りと思われる人のクルマもあまり見られなかった。スポーツの勝負では「執念の強い者が最後には勝つ」などと言われるが、キノコもおなじか。先月末の雨を受けて出たばかりと思われるマツタケが2本。ありがたくいただいた。


    2016/11/1 (富士山)


    2016/11/1 (富士山) ※枯れ枝に挟まっての発生

    本家かモドキか

    立ち枯れ木に貼りついていた白い房。この朽ち木が広葉樹であればサンゴハリタケ、針葉樹であればサンゴハリタケモドキということになるだろう。この木はシラビソだったか・・・ということはサンゴハリタケモドキか。地上から3mあたりのところに出ていた。針の長さも本家とモドキでは異なるそうだ。この白塊、周囲にあった長めの枯れ枝でこそぎ、落下してきたところを手中にキャッチして、その後は我々の胃の中へと収まった。


    2016/11/1 (富士山)


    ※一点から成長してこのような房になる

    屈曲マツタケ

    今シーズンは、記録的な長雨やその後の暑さつづきなど天候がイレギュラーで、キノコたちもいつ姿を現してよいものやら戸惑っているに違いない。通常ならば10月に入ると赤松林でボコボコと姿を現す王様たちも今年はここまで見れずにいたのだが、寒さも進みもうシーズン終了かという最後の最後に、なんとか2本ほどの赤松マツタケを拝むことができた。その1本が、この個体だ。溶岩の小さな洞の中で出る方向を迷いながら伸びてゆき、やっとのことで落ち着いてカサを開くポジションを確保できたのだろう。


    2016/10/22 (富士山)
    Eat-a Fungi.
    東京在住。キノコ中級者。いちばん好きなキノコはチャナメツムタケ。自由業。

    Eat-a Fungi

    Calendar
    07 | 2017/08 | 09
    - - 1 2 3 4 5
    6 7 8 9 10 11 12
    13 14 15 16 17 18 19
    20 21 22 23 24 25 26
    27 28 29 30 31 - -
    New!
    Monthly Archives
    All Logs List

    >See all logs' list

    Coments
    Trackbacks
    Search
    Recomended Books
    Weather
    Link
    Fungi Index
    アイタケ    アイシメジ アオイヌシメジ アカアザタケ アカチシオタケ アカツムタケ アカハツ    アカモミタケ アカヤマタケ  アカヤマドリ アケボノサクラシメジ アシグロタケ アミガサタケ  アミタケ アミハナイグチ アメリカウラベニイロガワリ アラゲキクラゲ アンズタケ イッポンシメジ イボテングタケ ウスキテングタケ   ウスキモリノカサ ウスタケ    ウスヒラタケ ウツロベニハナイグチ  ウラグロニガイグチ ウラベニガサ  ウラベニホテイシメジ エセオリミキ  エゾハリタケ エノキタケ   オウギタケ オオイチョウタケ オオウスムラサキフウセンタケ オオキツネタケ オオキノボリイグチ オオゴムタケ オオシャグマタケ オオツガタケ  オオツガタケ オオミノイタチハリタケ  オオムラサキフウセンタケ オオモミタケ  オキナクサハツ オシロイシメジ オニイグチ オニウスタケ  オニタケ カキシメジ   カクミノシメジ カニノツメ   カノシタ カベンタケ   カヤタケ カラカサタケ  カラマツチチタケ カラマツベニハナイグチ カワラタケ カワリハツ   カンゾウタケ キアブラシメジ キイボカサタケ キアミアシイグチ キクラゲ キコガサタケ  キサケツバタケ キサマツモドキ キシメジ キタマゴタケ  キチチタケ キチャワンタケ キナメツムタケ キヌガサタケ  キヌメリガサ キノボリイグチ キハツタケ キヒダタケ   キララタケ キンチャワンタケ クサウラベニタケ クサハツモドキ クチキトサカタケ クチベニタケ  クリイロイグチ クリイロチャワンタケ   クリタケ クリフウセンタケ クロカワ クロチチタケ  クロノボリリュウ クロホコリタケ クロラッパタケ ケショウハツ  ケロウジ コウタケ    コガネタケ コガネヤマドリ  コキララタケ コクリノカサ  コスリコギタケ コテングタケモドキ  コビチャニガイグチ サクラシメジ  サクラタケ サケツバタケ ザラエノハラタケ サンコタケ   サンゴハリタケ シイタケ    シシタケ シモフリシメジ ジャガイモタケ シャカシメジ  シャグマアミガサタケ ショウゲンジ  ショウロ シラウオタケ  シロオニタケ シロキクラゲ  シロケシメジモドキ シロシメジ   シロナメツムタケ シロヌメリイグチ   シロヤマイグチ シワチャヤマイグチ   スギタケ スギヒラタケ  ズキンタケ スッポンタケ  センボンイチメガサ タヌキノチャブクロ   タマキクラゲ タマゴタケ   タマシロオニタケ チシオタケ   チチタケ チャナメツムタケ ツエタケ ツガタケ    ツキヨタケ ツチグリ    ツバアブラシメジ ツバキキンカクチャワンタケ  ツバササクレシメシ ツバフウセンタケ    ツルタケ テングツルタケ  トキイロラッパタケ ドクササコ   ドクツルタケ ドクベニタケ  ドクヤマドリ ナカグロモリノカサ   ナメコ ナラタケ   ナラタケモドキ ニオイコベニタケ   ニオイハリタケモドキ ニオイワチチタケニガクリタケ ニガクリタケモドキ   ニカワツノタケ ニカワハリタケ ニシキタケ ニセアシベニイグチ  ニワタケ ヌメリアカチチタケ   ヌメリイグチ ヌメリササタケ ヌメリスギタケ ヌメリツバタケモドキ  ネズミシメジ ノウタケ    ノボリリュウタケ ハタケチャダイゴケ  ハツタケ ハナイグチ   ハナオチバタケ ハナガサイグチ ハナビラタケ ハナビラニカワタケ   バライロウラベニイロガワリ ハルシメジ   ハンノキイグチ ヒグマアミガサタケ   ヒトクチタケ ヒナツチガキ  ヒビワレシロハツ ヒメカバイロタケ   ヒメキクラゲ ヒメサクラシメジ   ヒメスッポンタケ ヒメベニテングタケ   ヒラタケ ヒロハチチタケ フキサクラシメジ フサクギタケ  フサタケ フサヒメホウキタケ   フチドリツエタケ ブナシメジ   ブドウニガイグチ ブナハリタケ  ベニテングタケ ベニハナイグチ ベニヤマタケ ヘラタケ    ホウキタケ ホオベニシロアシイグチ  ホコリタケ ホテイシメジ  ホテイタケ ホンシメジ   マイタケ マクキヌガサタケ    マスタケ マツオウジ   マツタケ マツタケモドキ マメザヤタケ マンネンタケ   ミイノモミウラモドキ ミキイロウスタケ    ミドリニガイグチ ミネシメジ   ミヤマタマゴタケ ムカシオオミダレタケ   ムキタケ ムラサキアブラシメジモドキ ムラサキシメジ ムラサキヤマドリタケ  ムレオオフウセンタケ モエギタケ   モミジタケ ヤギタケ    ヤマイグチ ヤマドリタケ  ヤマドリタケモドキ ヤマブシタケ  ルリハツタケ ロクショウグサレキン  ワタカラカサタケ

    *このブログ中でのキノコの同定には間違いがある可能性もあります。天然キノコを食される場合にはご自身の責任においてご判断ください。 *福島第一原子力発電所事故の影響により富士山をはじめとする各地で天然キノコの採取に対する自粛の要請が自治体から出されています。このサイトは皆さまに各地での天然キノコ採取を薦める主旨のものではありません。くれぐれも、各自、自己責任でのご判断を願います。